飛沫感染防止フェイスシールド 3Dデータ配布
データは最下部にご用意しています。ダウンロード前にご一読ください。
はじめに
新型コロナウィルス禍で多くの医師や技術者がアイディアを持ち寄って様々なフェイスシールドを設計・開発・製造を行っています。
当団体も平時より3Dプリンターなどを活用しモノ作りを楽しんでいましたが、東京都大田区の企業さまより「知人の歯科医がフェイスシールドの開発や製造を検討している、3Dプリンターで作れませんか」といった相談をいただき、現在の状況を考えて対応させていただきました。
今回のデータの公開は、まだ3Dプリンターが活用されていない中小企業が多く、また何を作ればよいのか分からないといった声を聞く中で「今の社会で役に立つ物、すぐに作れる物をまずは手持ちの機器を活用して作って欲しい」という思いがあります。是非活用し製作していただき、知人や知り合いなどに配布いただければば幸いです。
※データの配布については、ご相談いただいた方の許諾を得て行っています。
形状について
基本的な形状は既に先行して世に出ている様々な形を参考にしながら
- 市販の3Dプリンターで作る事ができる(個人用・業務用)
- 複数のパーツを組み合わせたり複雑にならない(分割仕様除く)
- 頭部の形状にフィットする、また容易に調整ができる
- 頭部への飛沫を防ぐことができるシールドを装着できる
- 棒一本曲げたようなものではなく、ある程度の見栄え(デザイン)も欲しい
といった要望を考慮しながら3Dデータの形状を作っていきました
当初は海外のデータ参考にしたため、頭部の小さい形状だったのですがキャップを着用することや自身の頭囲も大きいこともあり、若干大きく変更しています。また、メガネの構造なども参考に頭部を抱くような形状になっています。そのため、若干前後に大きくなっています。後頭部にはヘアゴムなどを使って調節可能なフックもあります。
サイズの小さいビルドプレートの3Dプリンターに対応するように15cm×15cmで造形可能な分割仕様も用意しています。こちらは造形後に組み立て調整が必要となります。プラモデル製作の経験と簡単な道具があれば特に問題無いと思います(接着剤とヤスリ、カッターなどがあれば十分です)。
なお、短時間で大量に製作するには向かない形状となっていますので、ある程度余裕を持って造形を進めてください。
3Dプリンターでの製作について
はじめに、3Dプリンターの操作方法や設定についてはサポートできません。多様な機種・素材で製作が行われているのが現状なので製作者自身で解決をお願いいたします。メーカーサポートを利用するかネットを検索してください。
基本的にFDM方式のプリンターでPLA樹脂やABS樹脂のフィラメントを使用して造形することを想定しています。標準仕様ではビルドプレートのサイズが大きなプリンターが必要になります。ご自身のプリンターの造形サイズを確認ください。分割仕様であれば一部の小型プリンターを除きほとんどのプリンターで出力可能なはずです。
設定にもよりますが、標準仕様で積層ピッチ0.15〜0.2程度で2時間〜2時間30分程度かかります。特に、今まで使っていなかったプリンターや、十分なセッティング行っていない機材で出力すると失敗の可能性が高くなります。一部に微妙なクリアランスを要求する部分もありますので、正しく設定されていない場合は十分な機能を発揮できません。また選択するフィラメントの素材自体によっても大きく変わってきます。初めての場合はPLA樹脂の方が良いかと思います。
シールドについて
透明なシールドについては、3Dプリンターで製作することができません。基本的には製作者がご用意頂く形になります。型紙はPDFファイルでご用意してあります。フレームへの装着は0.4mm厚の樹脂製を想定しています。
クリアファイルやプラ板(スチロール樹脂)で製作される方もいますが、透明度や耐薬品などの懸念があります。またアクリル樹脂も透明度が高く良いのですが、極端に曲げた場合割れやすくまた割れた場合に破片が飛ぶ可能性もあります。今回、サンプルとして装着しているのはPET樹脂0.4mmとなります。こちらはハサミで切ることも可能なので、利用者の都合に合わせて加工も可能です。
シールドの装着
頭部のシールドを先に取付、次に顔面のシールドを取り付けます。
頭部:フレーム正面の突起とシールドの四角い穴を合わせ、90度回転して左右の突起に押し込みます。
顔面:同様に90度回転させて取付、左右のスリットに切り込みを差し込みます。
※0.4mm厚のシールドを取り付けることが前提になっていますので、厚みが合わない、緩い場合は何か差し込んで調整してください。
加工済みの厚さ0.4mmPET樹脂製フェイスシールドの販売も可能になりました。消毒用アルコールも問題無く使えます。こちらは試作段階からご協力頂いていました(株)菊和製作所で継続してして製作いただけるようになりました。購入希望の方はお問い合わせください。
また、既に公開されている他の3Dプリンター製用のシールドも図面データがあれば同じ素材で製作も可能です。 |
快適にご利用いただくために
造形してそのままでも使えますが、基本的には製作者の方がご自身でカスタマイズや調整を行う事が前提です。
- スポンジ(額の部分へのクッションとして。両面テープなどで貼り付け)
- ヘアゴム、ゴムバンド等(後頭部の調節用に任意のサイズに切って使う)
飛沫感染防止フェイスシールドの3Dデータ3Dプリンターで出力可能なSTL形式です。(2020.4.24公開) シールドのサイズをA4サイズに収まるように変更したモデル(2020.4.29公開) |
データ利用上の注意
- 以下のクリエイティブ・コンモンズ・ライセンスに準拠した利用をお願いいたします。
- 造形途中に生じた機器の破損や金銭的損害、製作した造形物により生じた不利益など一切保証いたしかねます。自己責任において使用し活用ください。
- 営利目的でこのデータを利用することはできません。
ライセンス
この 作品 は クリエイティブ・コモンズ 表示 – 非営利 – 継承 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。
お問い合わせ
NPO法人クリエーター支援機構
事務局・理事長 臼田克紀
usuda@npo-cso.org